第21回 スキー・フォー・ライト インターナショナル

日本からの参加者の感想


last modified: 2004.3.1

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Ski For Lightに参加して

内田 智也

私はSki For Lightが行われた1週間の間に多くの新しい経験をすることができました。それに加え、非常に多くの感動を獲ることができました。

私は日本で行われたSki For Light Japanに参加し、その2週間後にSki For Lightに参加するためアメリカへと出発しました。

ラピッドシティーの空港に着くと、Ski For LightのStaffの方々が出迎えに来てくださっていました。これは当然の話なのですが、Staffの人はみんな英語を話しているので、この時になって初めて、ついに来たんだなと言う感動と、「ひえー、英語は分からん」という不安が押し寄せてきたのです。

ホテルに着いたときも、Staffの方々が手厚く迎えてくださいました。相変わらず英語の雨アラレにたじろいていましたが、一人一人と挨拶をしている内に、Staffの方々の穏和な人柄に触れ、緊張もやわらぎ、また英語ができるSki For Light JapanのStaffの方がいらっしゃったので、英語ができなくても「まっ、なんとかなるさ」と自分に言い聞かせ、この1週間に臨むことにしたのです。

次の日からプログラムが始まった訳ですが、次から次に驚くことばかりでした。

初めに驚いたのはプログラムの内容です。資料の中にあったプログラムを見ると、スキー以外に、朝は朝食前の体操や各種のミーティング、夕食前にはワインレセプションや特技を披露するような集まり、食後はダンスやタレントショーなど、とにかく、盛りだくさんなのです。それに、そのイベントのほとんどが自由参加という大変柔軟なものであることに感銘を覚えました。

次に驚いたのは食事でした。アメリカに行く前からいろいろな人に「アメリカに行ったら内田は絶対に太るよ」と言われていましたが、言われたとおりになりそうな程のボリュームでした。毎晩毎晩心行くまで食事を楽しむことができ、1日の締めくくりとして最高のものでした。

肝心のスキーといえば、残念ながらあまり天候にも恵まれず、6日間の内2日と半日しかできませんでした。しかし、この2日半は私にとって極めて印象深いものとなったのです。

私のガイドは、アメリカ人の方でした。当然使う言葉は英語です。実は、ろくに英語もできないのに、せっかくアメリカに行くのだからアメリカ人のガイドがいいと、自分から希望していたのです。スキーの間は常にガイドの方と一緒なので、当初はコミュニケーションに関し不安もありましたが、実際会ってみて、そのような不安はどこかへ消え去ってしまいました。その人は私のたどたどしい英語をじっくりと聞いてくれ、また、私に分かるようにゆっくりと話してくれました。そのおかげで、なんとかコミュニケーションもうまくゆき、また、バラエティーに富んだコースやガイドの方の巧みな指示もあり、それぞれのコースでスキーを堪能することができました。

私はこのスキーにおいて大変感動するものがありました。それは、ガイドの方のきめ細かなサポートにより、スキーヤーである私はあたかも自分一人だけで滑っているのだという気になれたり、また、ある時は、二人で話をしながら楽しく滑ることができたりしたことです。本当にガイドの方には感謝と尊敬の念でいっぱいです。

スキー以外のプログラムもとくに、アフタースキーやスキーができなかった時のイベントもバラエティーに富んでいて、自分に合ったプログラムを満喫することができました。

私はこのプログラムを通して極めて貴重な体験をすることができました。それは、このイベントの中において障碍者と健常者との隔たりが感じられなかったことなのです。1週間の間、私は自分が障碍者であるという意識を持つことがありませんでした。多くの人と話をしたり、イベントに参加したりしましたが、初めに人対人ということを純粋に感じることができたのです。それに、誰かが何らかのことで困っている場合の周りのサポートが全く違和感がなく、自然の流れの中で行われていることに、私は驚嘆してしまいました。

また、二百数十人という人数にも関わらず、誰とでも以前からの知り合いのような感覚で話すことのできる雰囲気に感動し、みんなSki For Lightの仲間なんだというとても暖かいものを感じることができました。

本当にSki For Lightに参加できて良かったと心の底から思います。このような貴重な体験を忘れることなく、これはアメリカだったから体験できたのだということのないよう、日本でも同じ体験ができるようにしたいと強く思っています。それを実現すべく第1歩として、Ski For Light Japanの発展に寄与して行きたいと考えています。

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1996年 SFLインターナショナル・プログラムに参加して

池田 純

私は、次女で11歳の美穂とともに、1998年長野パラリンピックに関する長野市長のメッセージを携えて参加しました。今年の会場であるサウスダコタ州のスピアフィッシュまでは、これまで経験したことのない長旅でしたが、SFLジャパンの副代表 丸田さんのおかげで、何の不安もなく現地に到着することができました。

会場のラマダ・インに到着すると、早速運営員の人たちが出迎えてくれました。しかし、英語で挨拶もろくにできない有様に、「こんな状態でアメリカ人のガイド(伴走者)とともに一緒に滑ることができるのろうか」と、不安がよぎりました。しかし幸運にも、私のガイドはペンシルべニア州から来た胃腸外科医のジャックさん。ゆっくり話してくれる、聞き返しても分かるまで説明してくれる。彼自身も心臓病があり、「おたがい無理のないように、のんびりやろう」ということになり、なんとか1週間のプログラムを乗り切る希望がわいてきました。

ところが、近年にない大寒波のため、第一日はスキー場に行くことができず、ホテルの中で基本動作の練習。私はジャックさんと英語の勉強。日本と言い方が異なる点がポイント。ストックはポール、ボーゲンはスノー・プラウなどです。そしていよいよスキー場に出ると、予想以上に整備されたコース、しっかり溝ができていて滑りやすい。惜しむらくは、ノー・ワックスのレンタル・スキーなのでスキーがちょっと滑ってくれない。それでもジャックさんの健康と私の技量を考えると、ちょうど良かったのかもしれません。

2日間、スキーを楽しむと、再び寒波のため2日間は室内のプログラムに変更。「グランドキャニオンでのロッククライミングと川下り」、「インターネット」、「安価な触地図の作成」、「SFLの基本理念」等、興味深いプログラムに参加することができした。

そしてようやく晴れた最終日、私のガイドはプロのスキー教師で、メイン州から来たカレンさんに変わり、「もうしんど」と思えるほど、十分に滑ることができました。そしてお別れパーティでは、1週間の間に出会った、あの人、この人のことが胸に飛来し、熱いものがこみ上げてきました。

青松さんや丸田さんも、このプログラムに参加し、感じた熱きものを忘れられず、SFL・ジャパンへのエネルギーにしてきたのでしょう。みんな、みんな、ありがとう。

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アメリカ スキー・フォー・ライトに参加して

山谷 忠利

「こんばんわ。 マイネイム イズ タダトシ ヤマヤ フローム ジャパン サッポロ サンキュー」 これが、ラマダホテルの私の自己紹介です。本当は最後にファーストというつもりだったが忘れてしまった。それでも、みんなユーモア的に笑ってくれた。

私のパートナーは本田さんでした。本田さんとはクラブでいつも一緒になりますがペアーを組んだのは今回が初めてのような気がします。本田さんはとても上手ですのに、私にあわせてパートナーを務めてくれたことに感謝いたしております。

スキー・フォー・ライトも予定では毎日スキーだったはずが、異常気象で気温がマイナス20度以下の日が続き、スキーは3回しかできなかった。室内での練習は転びかた練習で外人コーチに身振り手振りで上手だとほめられ、またスキーは技術ではなくスキーの板が"スゴイ"とほめられた。

私は最初の頃、外人に話し掛けられると逃げていたが、3日目位からは、なれてサンキュー、エクスキューズミーなど自然に言葉が出るようになった。半年位もアメリカにいると日本語より英語のほうが上手になるのではないか・・・・?

池田さんと私は毎日プールで泳いだ。外人は親切でジャグジーでもつめて仲間に入れてくれた。隣が若い女性のとき、足、ももが、密着しても気にしないで大声で話をしていた。外人は大らかだと思った。後で池田さんも同じ事を言っていた。人類皆兄弟と感じた。

酒もたばこもミドル級の私は池田さんと毎晩ビールを飲み、無くなると、ワインパーテーに出て毎日楽しい日々であったが、たばこはきびしくロビーに灰皿があってもノースモーキングといってたしなめられた。

最終日の夜はノルウェーの人達と歌を歌ったり、盆踊りを踊ったりしてとても楽しかった。この次、参加する時は英会話を少しおぼえ、たばこをやめ(?)て参加したい。

今回のスキー・フォー・ライト参加で、長野の池田純・美穂ちゃん親子、東京の内田君、横浜の川添さんと知り合い、札幌からの池田さん、安田さん、本田さん、そしてアメリカの谷さん、この旅行で楽しい思い出をつくってくれた仲間に感謝します。そして、最初から最後まで親切にお世話をしてくださいました丸田さんに感謝いたします。

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Ski For Light - Japan (SFL-J) / info@sflj.org